2010年11月アーカイブ

みなし弁済とは

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貸金業者から、過払い金返還請求に対する抗弁として、みなし弁済というものがなされることが、現在でもあります。これは、利息制限法に定められた上限金利を超える、いわゆるグレーゾーン金利について、貸金業法43条に定められた条件を満たしているために有効な金利であると主張するものです。

平成18年の貸金業法改正(段階的に施行し2010年6月18日に完全施行)により、43条のみなし弁済規定は撤廃されました。しかし、撤廃以前の取引についてはみなし弁済が成立する可能性があります。

みなし弁済は、もともとは、社会的に過酷な取り立てなどが問題となり、それに対して厳しい規制をする反面、飴とムチのようなものとして、本来無効な金利を有効なものとするという特典を与えるものであったと言われています。しかし、本来無効であるものを有効と認めるわけですから、非常に要件は厳格であり、ほとんどの消費者金融業者はその要件を満たしていませんでした。

また、消費者金融業者の取引態様が、伝統的な貸金業とは異なっており、継続的に貸し借りを繰り返す、リボルビング契約がメインであったため、従来の取引態様を前提としたみなし弁済の要件を満たすのが難しかったという側面もあります。

具体的には、書面の交付が必要であること、支払いが任意に行われたものであることなどが要件とされていました。

現状では、みなし弁済を主張する貸金業者のねらいは、他の所にあります。みなし弁済の成立そのものではなく、悪意の受益者であるとの主張を排斥することがねらいとなります。つまり、みなし弁済が成立しなかったとしても、成立するものであると信じており、悪意の受益者ではないといいたいわけです。

しかし、これらの貸金業者の主張が認められることは少なく、みなし弁済は不成立、悪意の受益者にあたるから利息を付して不当利得を返還せよとの判例が多く出ています。

取引履歴の開示請求

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過払い金の返還請求をしようと思ったら、まずは金額の計算のために、過去の全ての貸し借りについて、詳細な履歴を入手する必要があります。しかし、過去の全部の貸し借りについての領収書等の資料を保管しているなんていうことは、現実にはほとんどないでしょう。

そこで、過払い請求をする貸金業者に対して、過去の取引の履歴を請求します。これは、司法書士等に依頼せずに自分で全部手続きをするような場合には当然自分でやらなければいけませんが、司法書士等に依頼するのであれば、取引履歴の開示請求は、司法書士が借主さんに代わってやってもらえます。

しかし、すべての業者が取引の内容をすべて開示してくれるとは限りません。過去には、履歴を改ざんしたという事件が何件かありました。開示された取引履歴は、自分の記憶と突き合わせてみた方が安全です。

また、過去の取引履歴の一部について、すでに廃棄したという主張がされることがあります(レイクやオリコ、UFJニコス等)。このような場合によくとられる請求の方法としては、冒頭ゼロ計算と言われる方法があります。取引開始が、開示された履歴よりも相当古いことが分かっている場合に、少なくとも開示された当初年月日の段階で、残債務があるとは考えにくいというような場合に、最初の借入をゼロと主張し、借入があるというのであればそれは貸金業者の方で立証すべしとする方法です。

この主張が認められた判例もありますが、必ずしも認められるとは限りません。取引の状況などにより、認められるかどうかは分かれるでしょう。

もうひとつの方法としては、取引履歴を可能な限り再現するという方法があります。借り入れや返済を、銀行口座を通じて行っていれば、通帳に記録が残っているため、それを元に再現したり、あとは契約書の記載から再現したりします。

しかし、これらの作業は専門家以外には難しい作業です。このような場合の過払い請求は、専門家に任せた方がよいでしょう。

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